脳腫瘍に対する国内の標準治療(科学的根拠に基づく最善の治療)が図解入りで解説されています。
脳腫瘍の治療方法を直観的に理解したい方向け。
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東京大学医学部付属病院 脳神経外科のHP(神経膠腫)
神経膠腫に対する国内の標準治療と東大病院独自の取り組みが図解入りで解説されています。
国立がん研究センター中央病院のHPを読んで、「遺伝子検査って何のためにやるんだろう?」とか、「標準治療以外の方法って無いの?」と感じる方向け。
3,500件以上の手術実績がある先生が米国の論文等も含めて最新の情報を発信されています。
脳腫瘍の種類や個別の治療方針について詳しく知りたい方向け。
脳腫瘍に関する情報は少なめですが、がんになった場合の心の持ち方や医療者との関係の作り方などが充実しています。
今後の生活や治療など幅広く先行きに不安を感じる方向け。
総合
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臨床研究情報ポータルサイト(国立保健医療科学院提供)
読んで字のごとく、臨床研究情報のポータルサイトとして作られています。
臨床研究で患者さんを募集しているかといった絞込み機能があるほか、海外の情報も掲載されており、本気で臨床研究に参加したいならば一度はご覧になることをお勧めします
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がん情報サービスの「がんの臨床試験を探す」ページ
臨床試験(治験)の情報が検索できます。更新は1年に1回程度ですが、ざっくりと臨床試験の雰囲気を知るにはいいと思います。
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厚生労働省先進医療を実施している医療機関等の一覧ページ
先進医療の一覧(適用疾患等含む)と先進医療を実施している医療機関の一覧が見られます。治験の情報を見て「これは!」と思う治療法が見つかったにもかかわらず、治験に参加できない事情がある場合などに確認すると良いと思います。
(ただし、健康保険の適用は受けられません。)
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BNCT(ホウ素中性子捕捉療法)
理論的には中性子によりホウ素を取り込んだがん細胞だけを破壊することができますが、現在は臨床研究の段階です。
原子炉施設が必要でしたが、病院設置型の機械も増えつつあります。
(2016年9月)
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オプチューン(NovoTTF-100Aシステム)
電場の力でがん細胞の分裂を妨げる仕組みの治療機器。抗がん剤と同様の効果を持ち副作用が少ないとされていますが、まだ健康保険の適用対象外です。
(2016年9月)
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免疫チェックポイント阻害薬
がん細胞を免疫が攻撃する仕組みを活用する抗がん剤で、原理的には全てのがんに効果があるはずと考えられています。国内では「オプジーボ」や「ヤーボイ」が代表例で、膠芽腫も対象に治験が進められています。
開発状況がAnswers Newsの2016年9月の記事にまとまっています。
(現在は2017年3月の状況に更新されているようです)
(2017年4月)
「がん免疫療法」との併用では死亡例もありますので注意!
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プレシジョン・メディシン
がんの発生部位だけではなく遺伝子変異など、より精細な情報に着目して治療を行うアプローチです。従来より適切な抗がん剤を選択できるため高い寛解率を期待できますが、日本ではSCRUM-Japanプロジェクトが中心となって治験(臨床試験)を進めています。
(2016年12月)
抗体と毒素を合体させてグリオーマを狙い撃ちする仕組みの抗がん剤。欧米では医薬品として認められていますが、日本では治験(臨床試験)中です。
(2016年9月)
(サイトオーナーは第Ⅰ相の治験に参加)
新たな治療法
初期治療の間に免疫力を上げると思われる食品(アホエンオイル等)を併用することをお勧めしています。がんの拠点病院ながら、食品から精神面に至るまで、免疫力に着目した情報を発信されている珍しい病院です。
がんの三大療法(手術・放射線・抗がん剤)に、食事療法を加えることにより治療成績が飛躍的に向上したとされています。
海外のコホート調査では食事療法は大きな効果が無かったとするものもあると聞きますが、励まされる内容です。
がんの免疫細胞療法の草分け。多数の体験記や大学病院との共同研究などがあります。
ただし、健康保険が使えないため治療には200万円以上かかるようです。
免疫細胞の種類、免疫治療の仕組み、がんが免疫耐性を獲得して増殖する理由と対策などが瀬田クリニックよりも豊富に図解されており、詳しくなった気持ちにさせてくれます。
また、治験情報の掲載量も豊富です。(2016年9月現在脳腫瘍の治験無)
免疫療法等
脳幹グリオーマ(星細胞腫系悪性神経膠腫G3)に対するテモダール+免疫細胞療法の効果などを患者の奥様が随時報告されています。
最新の情報も参考になりますが、何といっても漫画が秀逸です。
グリオーマ(グレード3)の手術・再発等により高次脳機能障害を負った患者さんと生きる家族の、喜びや苦しみ、役立つ制度などを奥様がつづったブログです。(更新はほとんどありません)
「再発可能性を低くするため、後遺症が予想されても腫瘍を切除する」べきなのか深く考えさせられるとともに、8年以上の月日を経てたどり着いたと思われる「時に患者さんを突き放す距離感」に はっとさせられる内容です。
右前頭葉グリオーマ(グレード2)に対する手術、放射線治療の様子などがコンパクトに纏まっています。(更新はほとんどありません)
題名にもインパクトがありますが、独特の世界観に自分が病気だということを忘れそうになります。
グリオーマ(退形成星細胞腫グレード3)に対する手術、放射線治療、テモダール服用による治療の様子がご本人のブログで更新されています。
奇遇にも私と同じ病院で治療されており、治療開始の時期も2か月しか違いません。
活力あふれる内容にとても励まされます。
びまん性グリオーマグレード4と診断された方の治療や日常を、奥様が綴っていらっしゃいます。
偶然にも同じシンポジウムに参加して同じ感想を抱いたことがきっかけでリンクを貼らせていただきました。
軽妙な語り口の文章に、(私と同じ病院で治療をされていることもあって、特に病院での先生方とのやり取りに)クスリとさせられます。
皆さんよくご存じ、小林麻央さんのオフィシャルブログです。
脳腫瘍ではありませんが、がん患者の抱く気持ちが女性らしい繊細さで表現されており、すなおに共感できます。